梅田椎茸園からのご挨拶
どうも、梅田椎茸園の梅田です。
梅田椎茸園では30年前から「くぬぎ」、「なら」などの原木に種駒を植え付けしいたけを栽培しています。梅田椎茸園の飯高はしいたけ栽培が盛んな地域で『伊勢のドンコ』として有名でした。
ところが原木栽培は手間暇がかかり、安い海外産の椎茸に価格的に対抗できないこともあり、現在では続けているところはほとんどありません。梅田椎茸園のある飯高では3軒しか残っていませんし、松阪全体でも7軒だけになっています。
スーパーなどで売られている椎茸は?
ほとんどは菌床栽培という方法で工場などで温度管理をしながら栽培したものが売られています。昭和60年ほどから菌床栽培が始まりましたが、このおかげで大量生産が可能となり椎茸が私たちの口に入りやすくなっています。
原木栽培は原木に種駒を植え付け風通しの良い林に並べて栽培します。冬はビニールハウスに原木を並べます。自然が相手なので難しいですね。同時期に同じ菌を使っていても原木から椎茸が生えなかった同業者もいます。
原木栽培と菌床栽培では味が変わりますか?
すき焼きなどに入れて炊いたりすると味は変わりませんが、焼くとやはり違いますね。ただ、焼き方を知らない方も多く、原木栽培の新鮮な椎茸は焼きすぎては駄目です。
フライパンなどでバター焼きする時は傘を下に足を上に向けて焼きます。この時に蓋をして、椎茸の傘のひだのところにまん丸の汗が出てきたら出来上がりです。梅田椎茸園では取ったその日に配送しますので、生椎茸の刺身として食べれます。
生しいたけって、甘いんですね!
そうです、甘いでしょう!
昔の原木栽培しかなかった頃のしいたけはこの味でした。ただ原木栽培は「くぬぎ」や「なら」の原木を仕入れ、重い原木を運び、冬はビニールハウスに入れるなど手間がかかります。菌も低温対応から高温対応までいろいろな菌を植え付ける時期にあわせて考えなければなりません。また菌を植え付けても収穫は1年先です。その間、自然を相手に色々なことを考えて栽培しなければなりません。ですので味がよいのですが
原木はずっと使えるのですか?
いえいえ使えるのは大体5、6回ですね。土地と同じで原木の滋養がだんだんなくなっていきます。その後も椎茸は栽培できますが、やはり等級が落ちてしまいます。原木は三重県内の『くぬぎ』『なら』を仕入れて使っています。
この原木ですが、カブトムシやクワガタなどの虫の飼育に最適で、使いやすい長さにカットし販売しています。
梅田椎茸園さんは昔から飯高に?
正確なことは分かりませんが、代々、この土地ですね。江戸時代初期には少なくともいたようです。昔も椎茸栽培をしていたかどうかは分かりません。今はご覧のような田舎ですが、昔は伊勢参宮や熊野詣、吉野詣の巡礼道で、また紀州藩や大和地方を結ぶ街道が目の前を通っていました。
椎茸栽培の前はみかん栽培をしていた時期もありましたが、よく猿にとられることもあり、椎茸栽培に30年ほど前に切替ました。猿も椎茸はとりませんので(笑)
最後に・・・・
原木栽培・生椎茸 梅田椎茸園です。「味はおまかせください!!」
生椎茸を保存する時は、保存袋へ入れ冷蔵庫で保存します。水分に弱く、湿り気があり過ぎると痛みやすいので、保存袋に水滴が付いてしまった時は、まめに拭き取るようにします。
干し椎茸を保存する時は、タッパなどの密閉容器に乾燥剤と一緒に入れ、暗い所で保存します。